種々の雑記

    

創作

    
レノの誕生日短編『アイドルと賞味期限』について。例に漏れず、解説的なもの。
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レノのシビアさとアイドルとしての強みについて書いた短編というかSS。

レノは歌も踊りも特別上手い訳ではない。中性的、性別の曖昧さという、ある意味でビジュアル特化型。かつ、売りにしている要素自体が需要の開拓でもあって、かなり戦略的な売り方をしているアイドル。

レノのアイドルとしての強みはビジュアル……ではない。
一番の強みは、自分の商品価値、売りにしている要素の一過性と賞味期限を間違えずに客観視できるシビアさ。

レノは今14歳の男子で、成長期のピークを迎える頃。曖昧さは失われるし、成長は避けられない。
事務所としてもレノの見た目の曖昧さは、始めからなくなる想定で動いている。
売り方がトリッキーであるが故に、方針転換(より一般的な方へ向かっていく)で今までのファンが離れる可能性も、仕事が減る可能性も織り込み済み。でもじっくり、じんわり変えていくなら損失は少ないかもね、で衣装や売り方を計画的に変えている。
こういう大人が調整する所を、レノはデビュー当時(大体10歳前後)から、自分の見た目の曖昧さはなくなることに気がついていて、だから始めからマネージャーや所長と話し合っている。
アイドル、もとい自分の仕事に関して、レノは冷徹とも言えるかもしれない。
レノはデビューしたときからずっと自分の賞味期限を意識していて、その上で戦略的にアイドルができるし、やっている。
レノは自己認識が異様に早熟で、それを上手く使える。それに、アイドルとしての商品価値を落とす成長を、個人として歓迎している。
だから淡々と、でも前向きに、所長と次のフェーズの話ができる。そこが強み。
ビジュアル一点特化ではないので、持続可能かもしれない。

レノはアイドルに夢を見ない。でも望む事はある。だから、アイドルは手放さない。ここら辺は番外編書ききってから語る……予定!

所長から見たレノについて。
レノの早熟さ、自己の商品価値への冷徹さを所長はしっかり理解している。付き合いも長いし、その原因も察している。
あんまりにもレノが正しいので、基本的には対等なビジネスパートナーとして扱っているが、大人としてしっかり子供として扱うべき所は子供として扱っている。
こんな使い分けが必要という意味では将来有望でもあり、心配でもある。
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